サロンに回数通う理由の毛周期とは?保険が効く多毛症とは?

サロンに回数通う理由の毛周期とは?保険が効く多毛症とは?

ご存知の通り、体毛は一度生えたら永遠に伸び続けるわけではなく、発生、成長、脱毛のサイクルを繰り返しています。このサイクルは一般的に「ヘアーサイクル」または「毛周期」と呼ばれています。

毛周期は、毛が成長している「成長期」、成長を止めて抜けるための準備に入る「退行期」、そして成長が完全に止まっている「休止期」という3つの段階に分けられます。

成長期から次の成長期までの期間(つまり毛の寿命)は、性別や体の部位、年齢などによって異なりますが、女性の毛髪の場合、一般的には4年から6年と言われています。この毛周期の長さは、光脱毛や医療レーザー脱毛など、脱毛サロンやクリニックで行われる施術に大きく関係しています。

毛周期の理解は、施術の通う期間や回数に大きな影響を与えます。したがって、周期ごとの毛の状態を把握し、理解することが重要です。これによって、より効果的な脱毛プランを立てることができます。

ここでは、何故脱毛サロンに複数回通う必要があるのか?毛周期を正しく理解し、更に、医療脱毛で保険が効く多毛症について説明しています。


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毛周期とは?なぜエステの脱毛も医療脱毛は何度も通うの?

毛周期

画像出典: 渋谷セントラルクリニック

冒頭でも説明しているように、毛周期とは、毛の成長サイクルのことです。体毛は一度生えたら、ずっと伸び続けるわけではなく、一定の周期で抜け落ちてまた生えてくるという繰り返しをします。

毛は、成長期 ⇒ 成長後期 ⇒ 退行期 ⇒ 休止期の4段階サイクルを繰り返し生え変わっており、これを毛周期(ヘアサイクル)と呼びます。

引用元: クレアクリニック 毛周期とは?部位別の毛周期と期間について

毛周期は、毛が伸びる成長期、成長が止まる退行期、そして抜け落ちて毛根が休止状態になる休止期の順番を繰り返します。

さらに、毛周期のスピードは体の部位や個人によっても異なります。例えば、頭髪の毛周期は長くて数年間続くことが一般的ですが、他の部位の毛では周期が短く、数か月で完了する場合もあります。

つまり、体の異なる部位では毛が生え変わる速度が異なるため、脱毛の効果や必要な施術回数も個人や部位によって異なることが理解できます。



成長期

成長期は、毛が成長して伸びている時期をさし、成長前期と成長後期に分けられます。成長前期には、毛乳頭から栄養をもらった毛母細胞が分裂し、皮膚の下で毛が伸びます。成長後期には毛母細胞が活発に分裂し、伸びた毛が皮膚の表面に出てきます。
成長期の毛は毛乳頭がつながっており、毛周期のサイクルのなかで毛の根元が最も深い位置にあります。毛の黒い色素であるメラニン色素は濃い状態です。

引用元: フレイアクリニック 毛周期とは

毛包が真皮内に下降し、毛球が元の深さまで成長すると、毛母細胞は分裂を始めます。新しい毛球が形成され、それが表皮の外に現れるため、休止期の髪は押し上げられて脱毛します。その後、毛乳頭は退行期まで皮下組織に到達し、毛細血管から栄養を摂取し続けながら成長を続けます。

成長期は数年以上にわたる期間であり、体毛の約15から20%がこの期間に該当します。もしも引っ張ってみて痛みを感じ、抜けた毛の根元にゼラチンのようなカプセルが付着している場合、それは成長期にある毛であることを意味します。

毛の根元では、毛乳頭が血管から栄養を吸収して毛を伸ばします。毛母細胞は、この栄養を毛乳頭から供給され、その栄養を元に細胞分裂を開始します。その結果、毛は伸びて成長していきます。

脱毛サロンやエステサロンで行われる光脱毛(別名:フラッシュ脱毛)や、医療機関で行われる医療レーザー脱毛では、光やレーザーが毛母細胞が分裂している際に分泌されるメラニンの色に反応します。

メラニンは光やレーザーを吸収する性質を持ち、吸収することで高熱を発生させ、毛根部分を処理して脱毛が行われます。つまり、現在の主流の脱毛方法は、成長期の毛にのみ反応する仕組みとなっています。

「成長期」のまとめ

  • 成長期の毛根は全体の15%から20%程度
  • 毛根が細胞分裂を繰り返して毛を伸ばしている
  • 脱毛器から照射されるレーザーや光を毛根で分泌されるメラニンが吸収する
  • 脱毛ができる毛根

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退行期

退行期は、毛母細胞の分裂が止まり、毛が毛乳頭から離れ始める段階です。
退行期になると毛が抜け始めるだけでなく、メラニン色素も次第に薄くなっていきます。

引用元: レジーナクリニック

毛包が収縮し、細胞分裂が停止して休止期に入る段階を指します。この時、毛根は上に押し上げられ、毛乳頭は毛球から離れます。毛球は組織を収縮させながら細長く伸びていきます。この期間の特徴としては、乳頭の色が変化し、メラニン生成が完全に停止することです。

つまり、光脱毛やレーザー脱毛のマシンがメラニンに反応する仕組みで作られているため、この状態の毛根には効果がありません。次の成長期まで待つ必要があるのです。この期間は退縮期とも呼ばれ、わずか2〜3週間ほどの短い期間です。さらに、この時期の毛は全体の1%程度しかありません。

つまり、脱毛効果を得るためには、成長期の毛に対して処理を行う必要があります。退縮期の毛は一時的に脱毛の効果が得られませんが、成長期になると再び脱毛処理が可能になるのです。

「退行期」のまとめ

  • 成長期の次の期間
  • 毛根での細胞分裂が止まる
  • 毛が伸びなくなる
  • 脱毛器から照射されるレーザーや光を吸収できない
  • 脱毛の効果は無い

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休止期

毛は毛母細胞を離れて完全に抜け落ち、次の毛を作るために毛母細胞は活動を休止している期間です。

引用元: ドクター松井クリニック 毛周期とは?ムダ毛の基礎知識をおさえて適切な回数と頻度で脱毛を

新たに生産された毛は上方向に押し上げられ、毛乳頭と毛根が離れることで毛が抜けていきます。この過程で毛乳頭も丸くなり、活動を停止します。毛包の深さは通常の3分の1程度になるため、引っ張っても抵抗は少なく、簡単に毛が抜け落ちます。その後、部位によっては3か月から1年程度の休止期間を経て、再び毛母細胞は成長期と呼ばれる細胞分裂の段階に入ります。

メラニンの活動がないため、光脱毛やレーザー脱毛は全く効果がありません。また、それぞれの毛周期は個々の毛の1本ずつ異なるため、一度の施術ではなく、何度もサロンやクリニックに通う必要があります。

ちなみに、最近エステサロンのディオーネなどで行われているハイパースキン脱毛や、ストラッシュなどで行われているSHR脱毛(蓄熱式脱毛)は、メラニンではなく毛根の発生に対して照射される脱毛方法です。

「ハイパースキン脱毛」の場合は、肌へのダメージが少ないうえに毛周期にかかわらずそのとき常にある「毛の種(発毛因子)」に作用させられるため、3~4週間に1度のお手入れが可能! 

引用元: ディオーネ 脱毛はどのくらいの回数で効果が出るの? 狙った時期にツルツル肌になるために適切な脱毛の開始時期とは

最短2週間~1ヶ月程度のペースで通われることをおすすめします。

引用元: ストラッシュ よくあるご質問
そのため、退行期や休止期に関係なく、効果を得ることができます。


「休止期」のまとめ
  • 毛根の成長が完全に止まった状態
  • 脱毛器のレーザーや光を吸収できない
  • ディオーネのハイパースキン脱毛や、ストラッシュのSHR脱毛(蓄熱式脱毛)なら毛周期に関係ないので、休止期の毛にも効果があると言われている

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性ホルモンがカラダの成長をコントロールしています

性的発達は、以下のように決まった順番で起こります。

  • 陰嚢と精巣が大きくなる
  • 陰茎が長くなる(11歳半~13歳頃)
  • 精管と前立腺が大きくなる
  • 陰毛が生える
  • ひげとわき毛が生える(陰毛が生え始めてから約2年後)
  • 射精できるようになる(通常青年期の中期、12歳半~14歳頃)

では、今度は年齢にして、いつから?何歳から?脱毛サロンや医療機関で脱毛ができるようにあるのか?と言った内容に紐づいていくのですが、ホルモンと毛の関係に触れていきます。

思春期に入ると、性ホルモンが活発に分泌されるようになり、身体や心にさまざまな変化が現れます。これは体毛においても例外ではありません。思春期になると、それまでの中間的な毛が太くて濃い成人の硬毛である3次毛に変わってきます。ワキ毛や陰毛などは男女を問わず、ヒゲや胸毛は男性に特有のものとして生え始めます。これらの体毛の変化は、男性ホルモンであるアンドロゲンと女性ホルモンであるエストロゲンの働きによって引き起こされます。具体的には、アンドロゲンは頭髪以外の体毛の成長に関与し、エストロゲンは頭髪の成長に関与します。



アンドロゲンとエストロゲン

アンドロゲンの分泌が増えると、皮脂腺が拡大し、皮脂の分泌も活発になるため、ニキビやワキガの原因になる可能性があります。女性の場合、卵巣で生成されるアンドロゲンが過剰になると、体質が男性化し体型も男性的になることがあります。

精子形成促進、思春期における外性器の発達や声変わり、筋肉増強、体毛の増加などの成長に伴う作用に加え、ざ瘡(にきび)、脱毛(抜け毛)、前立腺肥大などの男性の悩みにつながるような作用もある。

引用元: 男性ホルモン(アンドロゲン)
逆に、男性の場合、エストロゲンが不足すると体質が女性化し、体毛が薄くなることもあります。

エストロゲンは女性の卵巣で作られ、子宮などの女性器官を成熟させ、妊娠・出産の準備や女性らしい体つきを保つために大切なホルモンです

引用元: 毎日新聞 医療プレミア なぜ女性ホルモン「エストロゲン」が大切なのか

エストロゲンは頭髪の成長を促すホルモンであり、アンドロゲンの影響を調整してバランスを保つ役割もあります。ホルモンバランスの乱れは、多毛症の原因の一つともなるため、注意が必要です。

女性でも男性ホルモンが副腎皮質や卵巣から分泌されていますので、その男性ホルモンが過剰であったり、卵巣などに障害があって女性ホルモンが相対的に少ない場合などに多毛症が発生します。
また、閉経後は女性ホルモンが急激に減少するのに対して、男性ホルモンはあまり減少しないことからも多毛の症状が現れることがあります。

引用元: パレスクリニック 多毛症

 体毛は、性ホルモンとの関係によって次の3つの種類に分類することができます。


体毛の3つの種類


無性毛 頭髪(側・後頭部)や眉毛、まつ毛、四肢の体毛など
両性毛 ワキ毛や陰毛(下部)など
男性毛 頭髪(男性の前頭部)、ヒゲ、陰毛(上部)、耳毛、胸毛など

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「多毛症」を正しく理解しよう

最近では、エステや脱毛サロンでの脱毛が手頃な価格で利用できるようになってきました。しかし、医療レーザー脱毛は脱毛マシンの出力が強く、永久脱毛という効果があり、回数も少なく済むため、結果的にはコストパフォーマンスが高いと考えられています。ただし、1回の施術には高額な費用がかかるため、悩んでいる人もいるかもしれません。

しかし、一部の人にはこの医療レーザー脱毛が保険の適用範囲に入る場合があり、多毛症の場合、状況によりますが、保険が適用されることもあります。



多毛症って何?

多毛症とは、男女を問わず、体のあらゆる部分で体毛の量が増える病気です。過剰な体毛は全身に生じることもあれば、特定の部位だけに生じることもあります。毛髪は細くて薄い色をした綿毛のような場合もあれば、太く、長く、濃い色をしている場合もあります。生まれつきみられる場合もあれば、生まれた後に発生する場合もあります。

引用元: MSD マニュアル 多毛

多毛症という症状をご存知でしょうか?多毛症とは、体毛の生える箇所に異常に多くて硬い毛が生えたり、通常は毛が生えない箇所に毛が生えている状態を指します。

医学的には、多毛症は一般的な多毛症と男性型多毛症の2つに大別されます。さらに、一般的な多毛症には毳毛性多毛症、全身性多毛症、母斑性多毛症、症候性多毛症、薬剤性多毛症、後天性かつ局所性多毛症などの種類が存在します。

現在、多毛症の治療法としては薬物療法や脱毛療法が行われています。根本的な原因を追究し、それに基づいた治療が重要ですが、レーザー脱毛などの方法を利用することで、より効果的な結果が期待できるでしょう。

「多毛症」のまとめ

  • 男女問わず毛の量が増える症状
  • 毛の濃さや太さは関係なく量が増える症状
  • 先天的、後天的なケースがある
  • 色々な症状に分類されている
  • レーザー脱毛での対処が一般的

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多毛症の種類について

 ここでは多毛症の種類について詳しく説明していきます。



毳毛性多毛症

先天性と後天性のものがあり、全身に長い産毛が生え、後天性のものは悪性の腫瘍に伴って見られます。
世界中での200例程度しか報告が無く、稀な疾患です。

引用元: 大宮中央クリニック 多毛症

毳毛性多毛症は、体毛の中でも細くて軟毛の「毳毛」が異常に多く生える症状です。通常、このような細くて軟毛の毳毛は胎児期や乳幼児期に存在し、成長とともに自然に脱落して太くて濃い毛に置き換わります。しかし、毳毛性多毛症の場合、この毳毛が異常に残り続け、体のさまざまな部位に広がってしまいます。

具体的な症状としては、顔や腕、胸、背中、腰、太ももなど、通常の毛の生える箇所にも細くて軟毛の毳毛が多く生えていることが挙げられます。これにより、肌の表面がざらざらした感触になることがあります。

51歳の女性が、2ヶ月間の経過で疲労、体重減少、咳嗽を伴う顔面、頸部、上半身の発毛が急速に進行したため皮膚科に来院.喫煙歴は37年であったが,他に関連する病歴はなく,薬も服用していなかった.診察では、顔面、耳、頸部、体幹上部に産毛が観察された。後天性毳毛性多毛症と呼ばれるこの所見は、基礎疾患である癌、内分泌疾患、神経性食欲不振症、または特定の薬剤と関連している可能性がある

引用元: ある内科医のまとめ 後天性毳毛性多毛症 Acquired Hypertrichosis Lanuginosa

毳毛性多毛症は、遺伝的な要素やホルモンバランスの乱れなどが原因とされています。治療としては、脱毛療法や薬物療法が用いられることがあります。脱毛療法では、レーザーや光を使って毛根にダメージを与え、毛の成長を遅らせる効果を狙います。薬物療法では、ホルモンバランスを調整するための薬剤が使用されることがあります。ただし、毳毛性多毛症の治療には時間がかかる場合があり、完全に治すことは難しい場合もあります。医師と相談しながら最適な治療方法を選ぶことが重要です。

「毳毛性多毛症」のまとめ

  • 世界中での200例程度しか報告が無く、稀な疾患
  • 先天的な事例と後天的な事例がある
  • 細くて軟毛の「毳毛」が異常に多く生える症状

全身性多毛症

全身性多毛症は、体の広範囲にわたって異常なほどの毛が生える症状です。通常、体毛は一定の範囲や部位に生えるものですが、全身性多毛症の場合は、その制御が乱れて全身のさまざまな箇所に過剰な毛が生じます。

具体的な症状としては、顔、胸、背中、腕、脚、腹部など、通常の範囲を超えて濃くて太い毛が生えることが挙げられます。これにより、毛深さが目立ち、自己意識や外見への不安を引き起こすことがあります。

全身性多毛症は、遺伝的な要素やホルモンバランスの異常、内分泌系の障害などが原因とされています。治療としては、脱毛療法や薬物療法が一般的に行われます。脱毛療法では、レーザーや光を用いて毛根にダメージを与え、毛の成長を遅らせる効果を目指します。薬物療法では、ホルモンバランスを調整するための薬剤が使用されることがあります。

ただし、全身性多毛症の治療は時間と根気が必要であり、完全な除毛を達成することは難しい場合もあります。医師との相談を通じて、最適な治療計画を立てることが重要です。また、心理的なサポートやカウンセリングも必要となることがあります。

「全身性多毛症」のまとめ

  • 体の広範囲にわたって異常なほどの毛が生える症状
  • 遺伝的な要素やホルモンバランスの異常、内分泌系の障害などが原因
  • 脱毛療法や薬物療法が一般的
  • 完全な除毛を達成することは難しい場合もある


母斑性多毛症

This is an unusual form of hypertrichosis where a solitary circumscribed area of terminal hair growth occurs. It is not usually associated with any other diseases, except if it arises as a faun-tail on the lower back, when it may indicate underlying spina bifida. Naevoid hypertrichosis can occur at birth or appear later in life. An example of naevoid circumscribed hypertrichosis is the presence of a solitary and very bushy eyebrow.

引用元: DermNet Hypertrichosis

母斑性多毛症は、体の特定の部位に色素性母斑(コンジョーム)と呼ばれる皮膚の色素の集まりがあり、その周囲に異常なほどの毛が生える症状です。色素性母斑は通常、生まれつき皮膚に存在する色素の集まりで、多くの場合は良性の特徴ですが、母斑性多毛症では、この色素性母斑の周囲に異常なほどの毛が生えてしまいます。

母斑性多毛症の症状は、体の特定の部位に限定されます。例えば、顔の一部、腕、脚などに色素性母斑と一緒に異常な毛が生えていることがよくあります。毛は一般的には通常の体毛よりも濃く太く、周囲の皮膚とは明確に異なる特徴を持ちます。

母斑性多毛症は先天的な要素によって引き起こされる場合があります。この症状は、一般的には美容上の悩みとなり、心理的な負担を感じることがあります。治療としては、脱毛療法やレーザー脱毛が一般的に用いられます。これにより、異常な毛の成長を遅らせたり、減少させる効果を期待します。ただし、母斑自体を取り除くことは困難であり、再発する可能性があることに注意が必要です。

母斑性多毛症の治療には、皮膚科医や美容専門家との相談が重要です。個々の症例に応じた最適な治療計画を立てることが必要です。また、心理的なサポートやカウンセリングも重要な要素となります。

「母斑性多毛症」のまとめ

  • 体の特定の部位に色素性母斑(コンジョーム)と呼ばれる皮膚の色素の集まりがあり、その周囲に異常なほどの毛が生える症状
  • 体の特定の部位に限定
  • 通常の体毛よりも濃く太い
  • 周囲の皮膚とは明確に異なる
  • 脱毛療法やレーザー脱毛による治療
  • 母斑自体を取り除くことは困難であり、再発する可能性がある


疾患性多毛症

疾患性多毛症は、身体的な疾患や病気に関連して、異常なほどの毛が生える症状を指します。通常、体毛は一定の範囲や部位に生えるものですが、疾患性多毛症ではその制御が乱れて異常な毛の成長が起こります。

Acquired hypertrichosis lanuginosa (AHL) has often been associated with metabolic and endocrine disorders, such as hyperthy-roidism, anorexia nervosa, and porphyria, and can also be pharmacologically induced.

引用元: Journal of Clinical Oncology CASE 2. ACQUIRED HYPERTRICHOSIS: A RARE PARANEOPLASTIC SYNDROME IN VARIOUS CANCERS

具体的な症状は病気や疾患によって異なりますが、一般的には以下のような特徴が挙げられます:

  • 部位の制限なしの過剰な毛の生える範囲:異常な毛の成長が全身に広がることがあります。顔、胸、背中、腕、脚、腹部など、通常の範囲を超えて毛が濃くなることがあります。

    The development of lanugo type hair, with fine, thin, and nonpigmented hair shafts that can reach unusual length, is usually located on the face, within eyebrows and eyelashes, and on the forehead, ears, and nose. It may also appear over the trunk, axillae, and extremities. It does not follow a sex-specific pattern on the face, chest, and genital areas.

    引用元: Journal of Clinical Oncology CASE 2. ACQUIRED HYPERTRICHOSIS: A RARE PARANEOPLASTIC SYNDROME IN VARIOUS CANCERS
  • 毛の太さや濃さの増加:異常な毛は通常の体毛よりも濃く、太くなることがあります。これにより、毛深さが目立ち、外見的な不快感を引き起こすことがあります。

疾患性多毛症は、さまざまな病気や疾患に関連して発生する可能性があります。例えば、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、副腎性過剰症、甲状腺異常などが関与することがあります。

疾患性多毛症の治療は、基礎となる病気や疾患の治療に重点を置きます。病因に対処することで毛の異常な成長を抑えることができます。場合によっては、脱毛療法や薬物療法も併用されることがあります。

疾患性多毛症の場合は、医師との相談が重要です。正確な診断と適切な治療計画を立てるために、皮膚科医や内科医などの専門家との協力が必要です。

「疾患性多毛症」のまとめ

  • 身体的な疾患や病気に関連して、異常なほどの毛が生える症状
  • 顔、胸、背中、腕、脚、腹部など、通常の範囲を超えて毛が濃くなることがあります。
  • 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、副腎性過剰症、甲状腺異常などが関与することがある
  • 基礎となる病気や疾患の治療に重点


薬剤性多毛症

Drugs may induce hair loss, stimulate hair growth or, more rarely, induce changes in the hair shape and colour. Drug-induced hair loss is usually completely reversible and is, in most cases, a consequence of a toxic effect of the drug on the hair follicle matrix. In rare cases alopecia may be permanent. Depending on type of drug, dosage and patient susceptibility, hair loss presents as telogen effluvium, anagen effluvium or both. Telogen effluvium is also commonly observed after discontinuation of drugs that prolong anagen, such as topical minoxidil and oral contraceptives.

引用元: BENTHAM SCIENCE Drug-Induced Hair Disorders

薬剤性多毛症は、特定の薬物の使用によって引き起こされる、異常なほどの毛の生える症状を指します。一部の薬物は、体毛の成長を刺激する作用を持つため、その使用によって毛の量や質に変化が生じることがあります。

薬剤性多毛症の症状は、以下のような特徴があります:

  • 新たな毛の成長:薬物の使用後、通常よりも異常に多くの毛が成長することがあります。体の特定の部位や範囲に限定される場合もあります。
  • 毛の太さや濃さの増加:異常な毛は通常の体毛よりも濃く、太くなることがあります。これにより、毛深さが目立ち、外見的な不快感を引き起こすことがあります。

薬剤性多毛症は、一時的な症状として現れる場合もあります。一部の薬物は、一時的な副作用として一時的な毛の増加を引き起こすことがあります。ただし、他の薬物は持続的な影響を与える場合もあります。

薬剤性多毛症は、特定の薬物の使用との関連性があります。一般的に、ステロイド薬、ホルモン補充療法、免疫抑制剤などが毛の成長に影響を与える可能性があります。

  • ソラレン(psoralen)
    PUVA療法に用いる光毒性薬剤で、露光部に多毛を見ることがあります。
  • ジアゾキシド(diazoxide:高インスリン血性低血糖症低血糖治療薬)、ミノキシジ(minoxidil:血管拡張剤)
    かなりの頻度で多毛が見られます。ミノキシジルはAGAやFAGAの薄毛治療で内服をしているケースが見られます。
  • サイクロスポリン(cyclosporin A)
    免疫抑制剤で使用患者の半数近くに多毛が見られるといわれています。
  • 副腎皮質ホルモン
    長期大量投与で多毛が見られます。
  • フェニトインジフェニルヒダントイン(diphenylhydantoin)
    てんかんの治療薬です。
  • ステロイド外用薬の長期使用ステロイド外用薬の長期使用
    その副作用として塗布部分に多毛が見られることがあります。アトピー性皮膚炎等で使用することが多いです。

引用元: レナトゥスクリニック 多毛症になる病気とお薬とは?

薬剤性多毛症の治療は、基礎となる薬物の使用を見直すことが一般的です。医師の指示のもとで、薬物の変更や調整が行われることがあります。また、一時的な症状の場合、薬物の使用が終了すると毛の成長も元に戻ることがあります。

薬剤性多毛症の症状や治療については、医師との相談が重要です。正確な診断と適切な治療計画を立てるために、医師や薬剤師との協力が必要です。

「薬剤性多毛症」のまとめ

  • 特定の薬物の使用によって引き起こされる、異常なほどの毛の生える症状
  • 薬物の使用後、通常よりも異常に多くの毛が成長する
  • 異常な毛は通常の体毛よりも濃く、太くなることがある
  • ステロイド薬、ホルモン補充療法、免疫抑制剤などが毛の成長に影響を与える可能性
  • 薬剤性多毛症の治療は、基礎となる薬物の使用を見直すこと



男性型多毛症

男性型多毛症(hirsutism)は,女性において男性に典型的な発毛パターン(例,口髭,顎髭,胸毛,肩,下腹部,背部,大腿内側)で太い毛や濃い毛が過剰に成長する状態である。過剰とみなされる発毛量は,民族的背景や文化的な解釈によって異なってくる。

引用元: MSD マニュアルプロフェッショナル版 男性型多毛症および多毛症

男性型多毛症は、男性ホルモンであるテストステロンの過剰な影響によって引き起こされる毛の異常成長症です。主な症状としては以下のような特徴があります:

  • 進行的な頭髪の薄毛:男性型多毛症では、頭頂部や前頭部から頭髪が徐々に薄くなっていく傾向があります。これは頭皮の特定の部位で毛包が徐々に萎縮していくことによるものです。
  • 額の後退:前髪の生え際が後退し、額が広くなることがあります。これは頭皮の一部の毛包が退縮する結果です。
  • 体毛の増加:男性型多毛症では、体の他の部位で毛の成長が増加することがあります。特に胸部や背中、腹部などで毛深くなることが一般的です。
  • 面積の拡大:男性型多毛症では、薄毛が進行する頭部の面積が広がります。これにより、頭皮の見え方がより目立つようになることがあります。

男性型多毛症は、遺伝的な要因やホルモンバランスの変化によって引き起こされることがあります。この症状は男性ホルモンであるテストステロンが5α-還元酵素によってジヒドロテストステロン(DHT)に変換されることによって発生します。

男性型多毛症の進行を遅らせるためには、早期の対処が重要です。薬物療法や外科手術などの治療法がありますが、完全に治すことはできません。早めの対策や専門医の指導を受けることで、症状の進行を遅らせたり、見た目の改善を図ることができます。

男性型多毛症については、皮膚科や美容クリニックなどの専門医の診断とアドバイスを受けることが重要です。医師による適切な治療プランを立てることで、症状の進行をコントロールすることができます。

Hirsutism is defined as the excessive growth of terminal hair on the face and body of a female in a typical male pattern distribution. Hirsutism is a common clinical problem in women and the treatment depends on the cause of hirsutism. Untreated hirsutism can be associated with considerable loss of self-esteem and psychological morbidity. Hyperandrogenemia is the key trigger for excess hair growth. Polycystic ovary syndrome and idiopathic hirsutism are the most common cause of hirsutism. As with all medical problems, investigation begins with a careful history, examination and then investigation directed at the possible cause. A raised serum testosterone level of > 150 ng/dl (5.2 nmol/l) should prompt further investigations to exclude an underlying androgen-secreting tumour. The treatment of hirsutism is most effective using combination therapy, including lifestyle therapies, androgen suppression, peripheral androgen blockage and cosmetic treatments. Women should be warned not to expect improvement or at least 3–6 months after therapy is begun and lifelong therapy may be needed to prevent recurrence. The current review discusses definition, pathogenesis, differential diagnosis, diagnostic strategies, management, guidelines and the authors’ recommendations about hirsutism.

引用元: Wiley Online Library

「男性型多毛症」のまとめ

  • 男性型多毛症では、頭頂部や前頭部から頭髪が徐々に薄くなっていく
  • 額の後退:前髪の生え際が後退し、額が広くなる
  • 特に胸部や背中、腹部などで毛深くなる
  • 薬物療法や外科手術などの治療法
  • 早期の対処が重要
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この記事を書いた人
カレン

カレン

元美容クリニック勤務の現OL。美容が趣味で多くのクリニックに通った経験あり。いくつになっても綺麗な女性でいてほしい!スタッフ経験や実体験を元に、どこのクリニックがおすすめなのかを解説します。


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