エステサロンでの被害、トラブル事例、対策

エステサロンでの被害、トラブル事例、対策

 エステでのトラブルや被害についてしっかり把握してから、契約をしましょう。近年のトラブルや消費者センターなどへの問い合わせ件数が増えたことから、法令順守の流れができており、勧誘しない、ゴリ押し営業しない、施術以外の料金は一切取らないといったしっかりとしたポリシーを持った、人気のミュゼプラチナムなどの優良サロンも増えてきましたが、まだまだ、街中にあるようなサロンでは、多々トラブルは続いております。

 ここでは、そういったトラブルを少しでも軽減できるように、対策を含めて、契約する際に気を付けるべき内容やトラブル事例をまとめてみました。

 是非、契約の前に一読いただければ、幸いです。



このエステ、契約して本当に大丈夫?




エステでのトラブル、被害の特徴

 エステサロンの数が増えるに従い、エステに関するトラブルも急増しています。主なトラブルとしては以下の通りです。


強引な勧誘

 体験コースなどに予約して来店したり、街中でアンケートに答えてくださいとか、チラシを配っている人に、サロンに強引に連れて行かれて、来店後、無料体験や、1000円程度の体験コースなどで、体験後に、しつこく勧誘されて、何を言っても、切り替えしてきて、帰してくれないといったような、来店時の勧誘に対するクレームが非常に多いです。

 ひどい例だと、痩身コースで、デトックスメニューなどで、身体を熱するサウナ状態にさせられた状態で、営業が始まり、契約に前向きな回答をするまで、サウナから出してもらえなかったといったようなひどい話もありました。

 また、契約しているサロンで、毎回、施術完了後に、サロンが自社で作っている化粧品や高額なケア用品などを、強引に購入を勧めてくるといったような、問合せも増えているようです。


中途解約

 エステサロンに関するトラブルで最も多い苦情は、思っていたような施術内容ではなく、思った通りの効果が得られなかったというものです。このような場合、これ以上エステサロンに通うのは辞めようと思うのは当然のことです。

 そのほかにも、引越しなどの事情の変更により施術を受けられなくなったりして、途中で施術を辞めたいと思う場合もあります。しかし、エステサロンでは、通常、長期に渡る多数回の施術について契約を結び、多数回の代金をクレジットにより一括払いしています。以前は、中途解約を申し入れても、エステサロン側が中途解約はできないという約定を盾に応じてくれなかったり、中途解約に伴って高額の違約金を請求されたりといったトラブルがたくさんありました。そのため、サロンに通うのを辞めてもクレジットの支払いはそのまま続ける、というトラブルも発生していました。

 現在では、エステの契約については、法律で理由を問わない中途解約権が認められており、違約金についても上限が決められています。しかし、サロンによっては、相変わらず中途解約に応じようとしなかったり、高額な違約金を請求しようとするところもあり、トラブルが完全になくなった訳ではありません。


危害の発生

 前述させていただいたように、最も多い苦情は「痩せなかった」「脱毛したのに、また毛が生えてきた」というように、期待した結果が得られなかったというものです。

 さらに、効果が無いだけではなく、エステサロンでの施術によって身体に危害が発生したというトラブルもあります。具体的には、レーザー脱毛の施術を受けたところ、火傷した、毛穴が化膿して毛嚢炎になったという例、痩身術として低周波電流を流したところ、背中にヤケドができたという例、美顔術としてアレルギーテストを施さずに、パック美顔法を行ったところ、皮膚炎になったという例などが報告されています。



エステサロンでの契約時の問題点、注意点

 エステに初めて通う方は色々と不安があるかと思います。ここではエステに通う際の注意点を紹介します。


広告に注意

 エステサロンの広告には、「1回限りの無料体験コース」や「2週間体験キャンペーン3,000円」等といった誘い文句がよく記載されています。しかし、エステサロンによっては、このような広告は単なる呼込広告に過ぎず、来店した人に色々なセールストークを行って、強引に高額の契約をさせることもあります。そのような商法に引っかからないように十分注意を要します。


契約する前に確認しよう

 エステティックサロンの契約の場合、商品を買う場合と同様、現物をあらかじめ確認して買う事ができませんし、期待したような効果が得られるかどうかを事前に確認することもできません。したがって、契約を結ぶに当たっては、最低限の情報として、これからどのような施術を受けるのか、料金はどうなっているのか、解約する場合はどうなるのか等、契約内容について書類できちんと事前に把握しておくことが大切です。

 特定商取引法では、エステサロンでは、契約を結ぶまでに契約内容を説明した書面を渡さなければならないと定められていますので、エステサロンで契約するかどうか判断するにあたっては、必ず、契約内容について説明した書面をもらい、これをよく読んだうえで、契約するかどうかを決めることにしましょう。


概要書面をもらう

 特定商取引法2条1項に定められている概要書面に記載しなければならない事項は、以下の通りです。

  • ①エステサロンの名称
  • ②施術の内容
  • ③関連商品(化粧品や器具)
  • ④代金の額
  • ⑤支払時期
  • ⑥施術の器官
  • ⑦クーリングオフ
  • ⑧中途解約権および中途解約の際の清算方法
  • ⑨クレジット会社に対する支払停止の抗弁
  • ⑩前払保全措置の有無を内容
  • ⑪特約

 したがって、どのような施術をどのような料金、支払方法で受けるのかはもちろんのこと、もしあなたが契約後にクーリングオフしたい場合はどのようにすればよいのか、途中解約する場合にはどのようにすればよいのか、その場合の清算方法、クレジット会社への支払いの停止の主張方法などといった情報についても、あらかじめ書面で確認することができるのです。

 もし、エステサロンがここに述べたような事項について説明せずに契約を結ぼうとするなら、きちんと情報を書類で出すように要求すべきですし、書類を提出しないようなエステサロンとは契約すべきではありません。



契約書と取り交わす

 前述した概要書面で情報を確認したうえで契約しようとする場合は、契約書を取り交わすことになります。エステ業界団体においては団体内において標準契約書を作成することは、法律上の義務となっています。エステサロンが業界団体へ加入しているかどうかを問わず、法律で定められた事項がすべて記載された契約書を作成しなければなりません。契約書に記載しなければならない事項としては、概要書面に記載しなければならない事項に加えて、契約担当者、契約年月日、関連商品の事業者名などがあります。

 特定商取引法では、このような概要書面や契約書面の交付をしないことに対して、行政処分や罰則の規定も定められています。また、契約書面をサロンが渡していなかった場合は、クーリングオフの器官が始まらず、いつまでもクーリングオフをすることが可能になります。



割安の長期間、多数回コース契約を選択しても大丈夫?

 料金の支払いについての注意点を説明いたします。


多数回一括契約で割安となっている料金体系が多い

 エステサロンの料金では、回数によって一回あたりの料金が異なるものが多く見られます。たとえば、30回コースで25万円(1回あたり8500円)、60回コース45万円(1回あたり7500円)このような料金だけをみれば、60回コースを選ぶのが賢明でるように思われます。

 しかし、割安なコースを選ぶためには45万円もの大金を前払いで支払う事になるのですから、本当に自分が60回も通うことが出来るのかを、利用期間が定められていればその利用期間も考慮して、慎重に検討しなければなりません。

 また、高額コース料金を支払うため、クレジット契約を結ぶ場合には、クレジット会社への手数料(金利)も上乗せされることになります。1回毎の支払額は少ないようにみえても、支払総額は高額になることがありますので、本当に割安になるものかもよくお考えください。


期間が定められている場合の問題点

 たとえば、この60回コースの利用期間が6か月と定められている場合、平均すると3日に1度はエステサロンに通うことになります。しかし、忙しくて結局一週間に一度しか行けなかったという事になるのであれば、30回コースを選ぶべきであったという事になります。

 また、期間が定められている場合には、本当に自分がエステを受けたいときに受けられるのか、つまり予約がすぐとれる状況かどうかを確かめることも必要です。せっかくこちらが利用しようと思っても、いつも予約がいっぱいで施術が受けられないのであれば、結局無駄になってしまいます。


期間が定められていない場合の問題点

 期間が定められていなかったとしても、転居や転勤でエステサロンに通えなくなることもあります。そのようなことが分かっているのであれば、契約後に同系列の他のエステサロンを利用できるように変更することが可能か、確認しておく必要があります。もし、他のサロンは利用できないとか、特定の地域にしか支店がないということであれば、確実に通える範囲の短期間のコースを選択するべきでしょう。

 また、期間が定められていない契約であっても、あまり長い期間が経過すると、思いがけない事情が起きるかもしれません。途中で解約せざるを得ないこともあります。中途解約については法的に認められているとはいえ、返金の請求にあたっては、現実としてすべてがスムーズに進むとは限りません。

 さらに現在は、非常に親切で丁寧なエステサロンも、長期間が経過すればどのように経営姿勢が変わるか分からず、契約した当初に期待していたサービスを受けられなくなることもあるのかも知れません。

 また、現金で一括払いをしてしまうと、エステサロンが倒産したときには、一旦支払った代金の取戻しはほぼ不可能になってしまいます。

 以上のとおり、長期間、多数回一括払い契約については、不利な面が多くありますので、注意が必要です。


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